デンマークでポスドク、大学発ベンチャーで研究員をした後、ひょんなことから大学の助教となった一博士号取得者が日々感じたこと、たまにサイエンス(主に化学)についてつづります。


by Y-Iijima_PhD
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師走

ちょっとレイアウトを変えてみました、日本の季節には不釣合いですが、今の自分の気持ちを表しています。

さて、もうまもなく師走、今年も残すところ1ヶ月です。まだ師と呼ばれるほどではないけどやはり今月はいろいろと予定があって忙しいです。まあ一番は12月の中ごろにハワイでの国際会議に行くからですが。よく考えてみれば卒業以来、学会で話すのは初めてです、ポスター発表ですが。出した分野がおそらくコミティーに日本人がいなかったと思われ、オーラルで発表できる日本人は極わずかでした。そしてポスターセッションは9割近くが日本人なので、日本でやるのと大して変わらない状況になりそうです。他の分野だと日本人が講演の調整にかかわっていて結構日本人でもオーラルに採用されるのですが、自分の出した分野では英語の下手な日本人にオーラルはやらせるなという風にでもなったのでしょうか。ちなみに発表する内容は新しいというわけではなく、自分の学生時代の仕事についてです。しかし、博士論文の公聴会以外では自分では話したことがありません。卒業後にボスが国内外の大きな学会で何度か話していますが自分で話すのは初めてです。そういう点で自分ではほとんどいわゆるおいしい思いをできなかった結果を今になってようやく話すことになります。ただ卒業以降、この分野には関与しないようにしてきたし、もはや自分のテーマではないのでいまさらという気はします。でもほかのテーマがまだ十分まとまっているとはいえないし、自分でやったやつなんだから自分で発表もしておいたほうがいいだろうということで申し込みました。まあでもハワイに行くなら学会じゃなく個人旅行で行くほうが断然いいですが。自由に動けるし、いろいろ気を使う必要もないし、すごい高いわけでもないし。

これで1週間以上つぶれるし、もちろんポスターを作らないといけないし、週に2回学生実験を見ないといけないし、それ以外にも雑用やら忘年会やらもあります。ただそろそろ次に向けてのアクションをとるべきときが来たかなと思います。一応いろいろと考えて候補となるところはある程度決めてあるし、情報を集めているのであと1ヶ月、年内に第一歩は踏み出しておきたいところです。本当は今月中にやるはずでしたがなかなか時間がとれず半分ぐらいしかできていませんでしたが、今度こそはやります。
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by Y-Iijima_PhD | 2010-11-30 22:38 | 日常

ロッシュ大リストラへ

何ヶ月か前に化学系のブログでロッシュもそろそろリストラを断行するのではないかという記事があったように思いますが、ついに実行に移すようです。

スイスのロシュがコスト節減策、4800人削減へ



この記事では全世界で4800人を削減すると書いてありますから結構な数です。本社のホームページを見るとさらに詳しく、内訳も書かれています

これによると削減対象の大多数はセールス、マーケティング分野のようです。しかし、R&D部門でも600人が影響を受けるとのことです。数としてもアメリカが大多数で、ヨーロッパ全土でも結構な数が影響を受け、それ以外の地域では680人とのことです。となると気になるのが日本のロッシュ傘下の中外製薬がどうなるかということです。アメリカ、ヨーロッパを除いた全世界で680人ということですが、それ以外で大きな支店、子会社となるとそんなに無いと思うので影響を受ける可能性は十分あるんじゃないかと思えます。最近はファイザー、メルクと外資系製薬会社がどんどんと日本から研究拠点を撤退させていますからロッシュもその流れに乗らないとはいえないと思います。

もし中外もということになったら日本の製薬業界はさらに大きな影響が出そうです。特に学生を見ている立場からすればまた就職が厳しくなるのかという思いがあります。今年の就活は研究室ではまだ始まったとはいえない状況ですが、厳しそうな感じがします。万有の時もそうでしたが、研究所が閉鎖となれば他の企業が人員を吸収することになるので新規採用は抑えられます。となると製薬会社はますます狭き門となります。アメリカや自分のいたデンマークを始め、他の国では小さなバイオベンチャーなども沢山あり、とりあえずその業界に入って転職をしていくというのが一般的ですが、日本だと初期投資がかなりかかることもあるし、サポートするベンチャーキャピタルも十分とはいえないので業界に入るにはどうしても大手に入るしかないという感じがします。そうなると業界に新規参入してくる人材は少ないので長期的には衰退していきかねないような気もします。まあそもそもたいていの人が寄らば大樹の陰でリスクをとろうとしないからというのもあると思いますが。

いまさらそういうことをよしとしてきた教育を受けてきた学生に言うのは酷なような気もしますが、世の中の人は自分の当時のことを棚にあげてなんだかんだいうのでそこは負けないように主張していかないといけないですね。自戒もこめて。自分としてはもっと世の中の流動性が高くなって、一箇所でダメだったとしても次で挽回が可能なシステムになってほしいと思います。捨てる神あれば拾う神ありです。まあ自分は世の中が変わるのを待つよりも、手っ取り早く流動的な社会に自分から行ってしまいたいと思っていますし、他の人も悩むなら行ってみればいいと思っていますが。
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by Y-Iijima_PhD | 2010-11-17 22:52 | 世界のニュース