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デンマークでポスドク、大学発ベンチャーで研究員をした後、ひょんなことから大学の助教となった一博士号取得者が日々感じたこと、たまにサイエンス(主に化学)についてつづります。


by Y-Iijima_PhD
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スーパーのBGM

アパートの目の前に台湾系の大型スーパー「大潤発」があります。スーパーは2階建てで家電から電動バイク、衣服、文具、日用品、生鮮食品まで日常生活で必要なものはほぼそろうほどの品揃えです。他にも建物内に眼鏡屋、薬局、写真屋、パン屋などの専門店、KFC、中華料理の軽食レストランまであるので妥協すればすべてのものをここで入手して暮らしていくことも可能です。近所にはもう一軒、同じようなスーパーがあり、こちらはテナントが少し違っていて、デンマーク発の家具やら布団やらを売っているJYSK(デンマークにいたときはあまり行かなかったけど)があったりしますが基本的な構成はほぼ同じです。バスで少し足を伸ばせばフランス系のカルフールが入る大型のショッピングセンターやイギリス系のテスコが入るショッピングセンターもあります。こちらはブランド系、H&M、GAPなど名の知れた店が入っていてもう少しこぎれいな感じです。

スーパーのほうは当たり前ですが、どこに行ってもほとんど同じものが同じような値段で売られています。それでも若干この店にしかないとか、こちらのほうが安い、新鮮、美味しいというものはあるので日によって行く店を変えています。

日本のスーパーと比べてみて面白いというか変わっているのが魚売り場です。日本より新鮮ではないけど生魚、イカ、えびなどが置いてありますが、その横に大量の水槽があり多くの魚が生きたまま売られています。こちらでは生きているものが新鮮でいいという風に考えるようです。まあ確かに生きているから新鮮ではあるがひっくり返ってかろうじて生きているやつが本当に新鮮といえるのかは疑問です。「美味しんぼ」でも捕ってから長く生簀に入れられた魚より活け〆にした方がうまいって言ってたし。また売られているのは鯰、鮒、鯉みたいなのからウナギ、田ウナギ、沼えび、あさり、ハマグリなど。さらにはザリガニ、タニシ、果てはウシガエル、スッポンまで生きたまま売られています。まあ特に後半のは買う人を見たことありませんが。ザリガニは近くの屋台で甘辛くゆでたのをkgいくらで売ってたりするのでわざわざ自分で調理しないのもあるでしょうが。食べるところ少ないし。

肉売り場も結構強烈です。日本みたいにパックのもありますが基本はもっと大きな塊。日本だと業務用のスーパーに行かないと見られないようなブロック肉が基本です。店員に頼んで必要な大きさに鉈のような中華包丁(その名も砍骨刀だったかな)で叩き切ってもらうようです。鳥なんかだと羽をむしったまんまで丸のままごろごろ置いてあったりするので死骸そのままな感じです。頼むのも面倒ですが基本的に中国の肉類であまり美味しいのに出会ったことが無いので買っていませんが。最近のタンパク源は主に豆腐です。

あとさすが中国な感じがするのが油が大量に売られていることです。種類もさることながら量がすさまじい。大体5リットルぐらいのボトルでドンと売られています。そしてみなそれを普通に買って生きます。家庭でもそれだけ使うんだから本場の中華料理はものすごく油っこいんですな。

野菜類は基本量り売り。米も量り売りでとても安い。一番安いのはkgあたり50円ぐらいです。高くても200円ぐらい。味は安いのは単独では美味しくないけど、家では基本雑穀粥にしているのでなかなかいけます。それからお茶も、小さなお菓子類も量り売り。そして紹興酒も一部甕から量り売りしています。まあ自分は飲まないですが。今月はまだ酒を1滴も飲んでません。妻が宗教上の理由から断酒時期というのもあるし、実家で毎日飲んでいたからしばらくお休みにしています。

とにかくいろいろなものがあるスーパーですがなぜかオイスターソースが2種類しかなかったり、豆板醤が存在しなかったり、輸入食品も果物以外はほぼ無かったりと少し足りないところもあります。まあ見て周るだけでも結構面白いのでほぼ毎日のように通っています。

毎日短くても30分ぐらいは滞在することが多いので店で流れているBGMも自然と覚えてしまいます。日本と違ってサミットみたいに独自のテーマソングがあったり、案内を流すのではなく、普通に中国語の歌謡曲を流しています。

一番近くて一番良く行く大潤発ではほぼ毎日かなりの頻度で同じ曲を流しています。ちょっと面白いメロディーでのりのいい曲だなと思っていたら、妻が聞いたことある曲だといいます。しかもタイの曲だと。いろいろ調べてみると確かにオリジナルはタイのバンドでそのカバー(コピー?)だそうです。タイ語の歌詞はかなりお気楽なようですが、中国語は失恋ソングみたいです。

オリジナル


中国版


さらにたまに日本の花のカバー曲が流れていたりします。こちらは作曲者から正式にもらったものだそうですが。



他のところでは四季の歌の中国語版がかかっていたりして、大体どこかで聞いたことのある曲の中国語版をかけているスーパーがほとんどです。何か意図があるかは知らないけれど、毎回買い物に行くとそれなりに時間がかかるので同じ曲を何度も聴くことになり自然に耳に残ります。同じ系列が同じ曲かは知らないけどBGMだけでどこのスーパーか分かるかも知れません。
by Y-Iijima_PhD | 2012-07-31 01:20 | 日常