デンマークでポスドク、大学発ベンチャーで研究員をした後、ひょんなことから大学の助教となった一博士号取得者が日々感じたこと、たまにサイエンス(主に化学)についてつづります。


by Y-Iijima_PhD
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2008年 03月 20日 ( 1 )

Croatia旅行2日目(Zagreb)

今日は友人が迎えに来る5時まで自由時間。ということで昨日は日没が近かったので早足でしか周れなかった市街をじっくり見て周りました。気温はコペンハーゲン並みに低いものの快晴だったので自分の歩き回る観光にはもってこいです。

まずは町の中心の広場へやってきました。まだ朝早いので人はまばらです。

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そのすぐ近くの坂を上ったところにある大聖堂。まだ朝の9時前ぐらいでしたが、昨日ほどではないもののすでに人がたくさん礼拝に訪れています。かなり大きいので全体を収めることは難しいです。

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大聖堂のすぐ近くではかなり大きなマーケットが開かれていました。野菜、果物、花から日用品までほとんどスーパーと同じような品揃えです。隣の建物は魚市場になっていて、新鮮な魚がたくさん並べられていました。種類もデンマークとは比べ物にならないぐらい多く、鰯や鮭、マスなどからアンコウ、エイ、うなぎ、タコ、イカまで並んでいました。Croatia人の友人は生魚は食べられないといっていたけどタコは食べるんだなとちょっと意外でした。

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こちらは旧市街への入り口。

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Zagrebは教会のそびえる丘とその向かいに旧市街のある丘の2つの丘を中心として形作られた町です。それぞれの丘は城壁で囲まれ、2つの丘の間は川で隔てられていたようですが、今では城壁はほとんど取り除かれ、川も埋め立てられておしゃれなカフェが立ち並ぶ市民の憩いの場となっています。

こちらは旧市街にある教会。Croatiaをイメージした紋章をモチーフにしたモザイクの屋根が特徴的です。

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このケーブルカーは旧市街とDonji Gradと呼ばれるLower Townを結んでいます。わざわざ利用するほどの距離ではないですが、階段は結構急です。上の塔には大砲が設置されていて毎日12時に一発放たれます。真下で聞いていましたがなかなかの迫力でした。

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その後、ZagrebのCity Museumへ行きました。ここでは町の成り立ちが紹介されています。町の始まりは1000年近く前でかなり歴史のある街です。始めの教会地区と市街とが城壁で隔てられていた当時の地図や模型があったり、その後の度重なる外部からの侵略、支配により町がどのような変遷を遂げてきたかが紹介されていました。そして一番最後のコーナーは十数年前の独立戦争のコーナーでした。ここでは当時のニュース映像が放送されていてました。町の中心地、この博物館周辺も当時は爆撃に合い、多くの建物が破壊されたようです。映像には破壊された建物や車、その脇に横たわる死体が映し出されていました。そして戦争に勝利し、独立を勝ち取った際の歓喜のパレードで締めくくられていました。隣のパネルには独立が他国に認知され当時のローマ法王が祝福に訪れたときの写真がありましたが、広場には見渡す限りの人が集まっていました。

今回の旅の目的は友人に合うこと、アドリア海で太陽を楽しむことはもちろんですが、この内戦について知ることもあります。日本にいてはもちろん、デンマークにいてもわからない人類の歴史の負の側面について知ることで平和とはなんだろうかとあらためて考えてみたいと思ったからです。もちろん今のCroatia、Zagrebは完全に平和を取り戻し、戦争の様子をうかがい知ることはできません。しかし、ほんの十年ほど前まで血生臭い戦争が行われていたことは確かです。YouTubeに動画がアップされているので興味のある方はご覧ください。

友人は戦争が始まったころちょうど大学に入るかは入らないかぐらいの歳だったはず。コペンハーゲンで難民として逃れてきたCroatia人に会ったことがありますが、友人が外に出たという話は聞いた事がありません。もちろん女性だし、出身も国境とは遠い北部の海岸沿いの町なので前線とは程遠いですが、大学はZagrebだろうし、影響がなかったはずがありません。それでも戦争がつらかったという話しは聞いた事がありません。もちろん話したくない部分もあるだろうし、こちらとしても興味本位で聞くことはできませんが、戦争を乗り越えてきたことが彼女の強さを形作っているのでしょうし、人間として尊敬できる面にもつながっているのかもしれません。

平和についてまだ自分なりの答えは出ていませんが、平和、独立を維持することはタダではできないということはよくわかります。そしてそこには民族浄化など負の側面も必ずかかわってきます。しかし、最近の日本を見ているとこの平和、独立をみすみす手放そうとしているのではないかと思えてきます。日本が今まで独立を保ててきたのは地理的な要因がほとんどだし、第2次大戦後平和なのは憲法9条とは何の関係もないにもかかわらず、何かみんな勘違いをしているんじゃないかと。


色々考えさせられましたが、腹は減るもの。気持ちを切り替えて昼飯にしました。前日友人に教えてもらったCroatia唯一の日本料理屋にいってきました。海のある国に旅行に行ったらたいてい寿司を頼みますがここでも注文してみました。魚はかなり新鮮。鮭は北欧には劣るものの他のネタはこちらの方が上です。そしてやはりここでもタコの握りが出てきました。値段は他の店に比べて高いですが、それでもまだデンマークよりは安いです。

街の広場に来ると朝とは打って変わってにぎやかです。



その後はしばらく市内をぶらぶらして、スーパーで買い物をして友人が来るまでホテルで一休みしていました。


午後5時、友人が車で迎えに来ました。ということで本日はドライブデート。まずは市の北部の山頂にある城跡に連れて行ってくれました。急なアップダウンのある道を通り、その後車1台通るのがやっとでガードレールもない山道をしばらく通って目的地へとたどり着きました。山頂まで来ると結構冷えて雪が残っていたりしますが、ここからは市内が一望できます。城跡はほとんど城壁が残っているだけですが眺めがいいから連れて来てくれたようです。普段は友達とハイキングに来る場所だそうです。

次は今度はサイクリングでよく来るという場所へ連れて行ってもらいました。ここは100年ほど前に建てられた城がありました。城といっても軍人が建てたものだそうで、それほど豪勢なものではないです。ここも基本的にはサイクリング、散歩するのにいいところといった感じです。

そしてその次は高速に乗って十数分、Samoborという郊外の町までやってきました。途中道が通行止めになっていていったりきたりしていましたが、何とかたどり着きました。ここにも中世の城、というか要塞があり、さらに綺麗な街並みと教会がありました。しかし、もう日が暮れてすっかり冷え込んできたので車で町を一周して帰ってきました。

Zagreb市内に帰ってくると店が閉まる前にということでワインの買出しに行きました。友人がイースターの期間はどの店もしまっていて買えないだろうし、どうせならCroatiaらしいワインを選んだ方がいいだろうということで連れて行ってくれたのでした。赤、白、スイートそれぞれお勧めを教えてもらい、2本自分で買い、1本は友人からのプレゼントとして合計3本買って来ました。まだ飲んでないですが、どんな感じか楽しみです。

その後はメキシカンの店で夕飯を食べ、カフェでコーヒーを飲みながら色々と話しました。気づいたら周りの客はみんな帰っていて、店員も閉店の準備をしていましたが、最後に友人と記念撮影。あまり疲れている顔をとられたくないといっていましたが、説得して一枚。今日は特別にこの写真も載せちゃいます。

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時間はもう12時近く。自分は次の日の朝7時のバスに乗らなければいけないし、友人も明日は仕事だし、その後イースターのため実家に車を運転して帰るそうなのでこれでお別れ。2日間夕方以降だけだったけど、とても楽しいひと時を過ごせました。色々と計画を立ててくれて、案内してくれた友人に本当に感謝です。
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by Y-Iijima_PhD | 2008-03-20 12:00 | 旅行